2023年5月24日現在の福島第一原子力発電所1~3号機原子炉では、東京電力の資料によれば、原子炉格納容器の空気温度、原子炉格納容器の放射性物質濃度とも有意な変動は見られていません。
東京電力が示す廃炉の主な取り組み(レポート本文3・4ページ)では、1・2号機の使用済み核燃料の取り出し、1~3号機の核燃料デブリの取り出しに直結する作業は多くありません。廃炉のロードマップにおいて土木工事が多いフェーズであること、ALPS処理済み汚染水の海洋放出が迫っていることによるものでしょう。
ただ、難航していた1/2号機SGTS配管の切断が一歩前進したことは、内部調査の進展により耐震性不安が増大している原子炉を抱える1号機において、進行中の大型原子炉建屋カバーの再設置に向けて好材料だと思います。