2022年5月、福島第一原子力発電所1号機の原子炉格納容器(以下、PCV)内部調査が再開されました。水中ROV-A2によるペデスタル(ドーナツ型の原子炉圧力容器の鉄筋コンクリート製土台)周辺の近接映像により、ペデスタル開口部付近のコンクリート材はなくなり、鉄筋がむき出しになっていることが確認されました。また、熱中性子束が観測され、開口部付近の堆積物は核燃料デブリ由来と推定されるそうです。
一方、2号機のPCV内部調査・試験的取り出しの準備では、調査・試験的取り出し経路となるX-6ペネ開放時にバウンダリ(PCV内外の放射性物質等の遮断機能)となる隔離部屋に二つの重大な不具合が生じ、対策に時間がかかるため、X-6ペネの開放は当初の予定から先送りされています。