過酷事故から11年目、現行中長期ロードマップが示す最長の廃止措置完了予定時期まで30年を切った福島第一原子力発電所。2022年5月の1~3号機の原子炉の状態、および廃炉の主な取り組みと状況についてレポートします。
5月25日現在、1~3号機原子炉では、原子炉格納容器(以下、PCV)空調機戻り空気温度、放射性物質(Xe-135) 濃度とも有意な変動は見られていません。
1号機では、再開されたROV-A2による原子炉格納容器内部調査において、堆積物、高レベルの中性子線、原子炉圧力容器の土台であるペデスタルの損傷が確認されました。
2号機では、使用済み核燃料プール対策では、高線量の原子炉ウェル上他の遮蔽が完了したとのことです。一方、さ来年度に開始される予定の核燃料デブリの試験的取り出し時の放射性物質の漏えいを防ぐため、X-6ペネ前に設置中の隔離部屋については不具合が生じ、原因究明および対策の検討が行われているようです。
ワイヤーソーの配管への噛み込みにより中断していた1/2号機SGTS配管の撤去作業は対策が講じられ再開しました。