2020年7月の核燃料デブリの取り出し準備作業についてレポートします。
1号機では原子炉格納容器内部調査に向けた干渉物切断作業において、孔あけ加工機に本来の仕様と異なる仕様のノズルユニットを装着していたというミスにより作業が中断しています。
2号機では原子炉格納容器の減圧機能確認の実施結果が明らかにされました。
先月計画をレポートした3号機圧力抑制室内包水のサンプリングについては、一回目のサンプリングについてレポートしました。これらのレポートのページナンバーは、レポート本文1ページにリンク付きで示してあります。レポート本文をお開きください。
3号機圧力抑制室内包水のサンプリングの原資料の読み取りに手間取ったため、核燃料デブリの臨界管理手法についての考察は来月以降に回します。
また、燃料デブリ取り出し準備のスケジュールによると、1号機において8月に「2階線量調査の準備作業のうち3階床面穿孔」が予定されていますが、これは原子炉の状態7月レポート2ページ「主な取り組み」で取り上げた、1~4号機非常用ガス処理系室の調査につながる作業と思われます。この作業や、3号機の原子炉格納容器内の水位低下に向けた圧力抑制室内包水のサンプリング、使用済み核燃料プール対策7月レポート91ページで報告した1/2号機SGTS配管の撤去に向けた調査計画など、原子炉格納容器そのもの、ないし隣接領域に迫る作業が計画されていますが、いずれも極めて高い線量が測定された、あるいは推定される領域であり、注意深くレポートを続けていきます。
レポート本文:202007-05-debris