2016年7月のイチエフでの核燃料デブリの取り出し準備についてレポートします。
今月の大きなニュースは二つ。
まず、2号機でミュオン投影法により圧力容器内部の状況を測定・評価した結果、燃料デブリのほとんどが圧力容器内にとどまっていることが分かりました。このことは今後の燃料デブリの取り出し方法の選択に大きく影響してくると思われます。34~35ページで新しくレポートしています。
次にイチエフ構外での出来事ですが、 7月13日、原子力損害賠償・廃炉等支援機構が「東京電力ホールディングス㈱福島第一原子力発電所の廃炉のための技術戦略プラン 2016」を公表しました。その中に、「石棺方式」という言葉とともに、中長期のリスク低減の取り組み(=現行の燃料デブリを全量取り出すという方針)に関し「今後明らかになる内部状況に応じて柔軟に見直しを図ることが適切である」という一文がありましたが、これに福島県知事等が反発・抗議し、経済産業相の指示により機構が20日、この一文を削除するという一連の動きがありました。8ページで詳細な経過及び考察へのリンク先を追加紹介しています。
先月のレポートをお読みの方はこれらのページからご覧ください。
レポート本文:201607-05-debris