特定原子力施設放射性廃棄物規制検討会の第2回会合を傍聴しました

特定原子力施設放射性廃棄物規制検討会の第2回会合(2016年2月12日開催)をM. T. とT. M.氏の2人が傍聴しました。以下、T. M. 氏による傍聴メモです。

なお、配付資料・参考資料は以下の規制委のウェブサイトに掲載されています。

http://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/yuushikisya/tokutei_kanshi/00000017.html

このメモでは、資料からは離れた議論を中心に記録しています。

議事メモ

冒頭、田中委員から、規制庁1F事故対策室長が金城慎二氏から今井俊博氏に交代したとの報告があった。

 議題1 中期的リスクの低減目標マップ 2016年3月版(資料1)

今井(規制委)から、監視・評価検討会と規制委で審議した、中期的リスクの低減目標マップの改定方針について説明があり、その後、質疑に入った。

井口専門委員:リスクの大きさを図示できないか(例えば、横軸の巾でリスクの大小を示すなど)。縦軸の5年計画の最終残存リスクはどの位か。

今井(規制委):リスクの大きさを3次元表示で縦軸にすることも考えたが実現には至らなかった。

佐藤専門委員:リスク毎に専門化が異なる、横断的な連携が必要ではないか。

(所見:リスクの大きさと優先順位は視点の調整が難しい。3次元表示は望ましいが困難である。)

 議題2 第1回検討会の議論に基づく「基本的な考え方」の修正(資料2)

今井(規制委)が、第1回検討会での資料2「特定原子力施設放射性廃棄物規制検討会における議論について」について、その修正案について説明した。

この後、質疑に入った。「処理」と「処分」の定義について発言があったが、現時点では「不分明」と保留した。

 議題3 廃棄物発生量の見通しと管理(資料3−1、3−2)

資料に基づき、石川(東電)が説明した。

質疑に入り、以下のようなやりとりがあった。

佐藤専門委員:資料は事故に起因する廃棄物の発生量を示しているが「環境修復」(例えば、沿岸海底土壌の撤去など)は含めないのか。コンクリート廃棄物の再生利用技術の適用性について検討はされているか。

石川(東電):いずれの課題についても承知しているが、今回の物量と処理対象には含めていない。

浅沼専門委員:「分類」は材質区分だが、線量で区分するとどうなるか。

石川(東電):今後の検討課題である。2号機建屋工事からα線被ばくを考慮する必要がある。

安井(規制委)α線計測は難しい。発生源で推測出来る場合もあるが。

田中委員:瓦礫発生量中0.005mSv/h以下の発生量と累積増加をどう考えるか。

増田(東電):検討優先順位が低く、掴みきれていない。金属混入が問題である。

 議題4 廃棄物の核種分析について(資料4)

石川(東電)が説明した後、質疑に入り、以下のようなやりとりがあった。

稲垣(専門委員):資料14ページにある、3440試料を20年かけて分析するといいうのは戦略性に欠けるのではないか。

井口(専門委員):必要なポイントを優先する方法論が必要なのではないか。

松本(東電):この資料はJAEAに分析能力増強を要請するためのものである。今後「処理」「処分」の優先順位を含めて新たなものを提示する。

田中委員:「分析」能力確保にはJAEAとの交渉に加えて、エネ庁の支援を得て東電自身が検討する必要がある。

佐藤専門委員:「マニュアルの無い手順の開発」については外部専門家の意見を聞いてはどうか。

 議題5 焼却対象物について(資料5)

松本(東京電力)が説明した後、質疑に入り、以下のやりとりがあった。

稲垣専門委員:現在稼動準備中の7.2ton/d×2基から計画95ton/d×1基にはスケールアップとして無理がある。複数基で安定性を求めるべきではないか。

松本(東電):次回に経緯を説明する。

議題検討終了後、本日の議論の概要整理が行われた。事務局が作成した文書がプロジェクタで投映され、出席者からの指摘をもとに修正が加えられた。この方式は田中委員の発案と思われる。この文書は次回に議事録の形で配布されるとのことであった。

総合所見:「放射性廃棄物規制検討会」ということで、総量とその分析評価、それに基づく「減容」が検討会の基調であると感じた。しかし、放射性物質のリスクという意味では、Csを高濃度凝縮したサリーの吸着容器の管理と処分環境の整備にもっと留意すべきであると考える。議題1の「リスクマップ」でも、ALPSの吸着容器(HIC)に触れながら、サリーの吸着容器に言及していないことに矛盾を感じる。

以上

 

 

 

 

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